この記事では経理のアウトソーシングでよくある失敗事例と選び方について解説します。
まず、経理アウトソーシングとは経理の一部、もしくは全てを外部へ委託することです。
別の言葉を使うなら、経理の外部委託や、経理代行、あるいは外注などの言葉で表すこともできます。
「面倒な経理をやってくれるなら丸投げしてしまいたい!」という気持ちがある方も、その反面、経理を代行してもらうことには不安もあるでしょう。
そこで外部に経理を依頼することのメリットやデメリットについてしっかり確認した上で自社に必要かどうか目安になるよう詳細を解説します。
経理アウトソーシングでよくある失敗事例5つ!
「こんなはずじゃなかった…。」という失敗例をみて、失敗しない使い方を見つけましょう。
経理アウトソーシングの失敗例①:コスト削減のはずか割高に!
外部に依頼することで自社の人件費削減にするつもりが、かえって割高になってしまうということがあるようです。
自社に必要なことが何か見極めず、やみくもにオプションなど足し過ぎるようなことをすると、かえってコストがかかってしまいます。
経理アウトソーシングの失敗例②:急な対応が難しい
急な対応が必要な時にすぐに対応してもらえず、もやもやした時間を過ごさなくてはいけなくなることがあるようです。
もやもやするだけならいいですが、それだけでは済まないことに発展してしまうおそれもあります。
人を介すると、どうしても指示してからの対応に時間がかかるため、どうしても素早い対応は難しくなるので対策をしっかり立てることをおすすめします。
経理アウトソーシングの失敗例③:セキュリティが不安
経理アウトソーシングを依頼する際一番気になるのがセキュリティでしょう。
外部に経理を依頼するということは内部で済ますよりも情報漏洩の心配が出てきますよね。
万が一情報漏洩してしまうと会社のほぼすべてをさらしてしまうということに他なりません。
関係する会社にまで迷惑をかけることは避けたいですよね。
外注する際はどの程度のセキュリティ対策をしているのかしっかり確認しなければならないでしょう。
経理アウトソーシングの失敗例④:一部の経理が重複
経理の一部をアウトソーシングする場合、自社で行った経理作業と外注したものが重複してしまうことがあるようです。
わざわざお金を出して依頼するのですから一部の依頼の場合は特に、作業が重複しないように確認が必要です。
経理アウトソーシングの失敗例⑤:人材が育たない
経理アウトソーシングをやめてしまった時、自社のことでありながら経理について処理できる人間が誰もいないということになってしまうことがあるようです。
今後自社で経理を行う可能性がある場合は、その時に困らないように全く状況が分からないということは避けた方がよさそうです。
経理アウトソーシングで失敗しないための選ぶポイントを5つご紹介!
「経理を外部に任せたのはいいけれど思っているのと違った。」ということにならないためのポイントをご紹介します。
経理アウトソーシングで失敗しない選び方①:コストパフォーマンス
経理をアウトソーシングにするか自社で行うか、その一つの指標になるのがコストパフォーマンスではないでしょうか。
自社の規模と経理にかかる人件費などをアウトソーシングした場合と比較し、しっかり見極める必要があります。
例えば専門性を重視するのであれば専門家への外部委託が望ましいでしょうし、小規模な会社で本業以外にも時間をさけるのであれば自社で完結することでコストは削減されるでしょう。
自社が何を重視するかをまず見定めて、都合に合わせてその都度取り入れていくと良いでしょう。
またオプションで委託内容を加えることなどもできるようなので確認してみましょう。
経理アウトソーシングで失敗しない選び方②:対応速度
経営を行う上で大切なことの一つがタイミングではないでしょうか。
外部で経理の処理を行うと金銭の動きに鈍くなりがちです。
さらに急な案件や、確認が必要なことが発生した時もそのタイミングを逃すと機を逸することもあります。
どの程度急な処理をしてもらえるのか、どの程度の連絡が可能なのかなどしっかり確認をして、金銭の動きを把握しておく必要があります。
経理アウトソーシングで失敗しない選び方③:セキュリティ対策
セキュリティに関してはアウトソーシングに限らず自社で経理を行う場合も万全の対策が必要です。
なぜなら情報漏洩してしまうと自社だけでなく、取引先にも多大な迷惑をかけることになってしまうからです。
経理アウトソーシングを考えるときには、しっかりセキュリティ対策に関しての体制を確認しましょう。
少しでもセキュリティリスクの少ないものを選ぶように比較検討する必要があります。
また自社で経理を考えている場合は、セキュリティ対策に加えてバックアップシステムなどにも注意が必要です。
経理アウトソーシングで失敗しない選び方④:業務の範囲をしっかり把握する
一部の経理をアウトソーシングする場合自社で行う範囲と重複しないように注意が必要です。
確認のためなど明確な目的がある場合はいいですが、知らずに二重に仕事をしていたのではせっかくの分散作業の意味がありません。
どこまでを自社で、どこからどこまで外部に依頼するのかシステムやサービスの内容をしっかり確認しましょう。
経理アウトソーシングで失敗しない選び方⑤:情報の共有
自社の経理なのに全く何をしているかわからないということは避けるようにしましょう。
経理は作業が煩雑で時間も取られてしまいますが、お金の流れを知っておくことは非常に大切です。
丸投げにせず、作業速度や作業の結果などこまめに確認し情報を共有できるところを選んでみてはいかがでしょうか。
経理アウトソーシングにはこんな2つのデメリットが…
外部の力を借りるということは、その分人の手が入るためいいことばかりではないことも知っておきましょう。
経理アウトソーシングのデメリット①:かえってコストがかかることもある
経理を専門に請け負うプロに任せるにはそれなりのコストがかかります。
自社で経理に時間を割き、人材を確保することと、どちらのコストパフォーマンスが良いのかしっかり見極める必要があります。
もちろん費用だけでなく、正確性や専門性などコストだけでは計れないことに関しても吟味する必要があります。
経理アウトソーシングのデメリット②:自社における人材育成ができない
経理をアウトソーシングするということはその分本業の作業の充実が図れます。
しかし逆に経理の部分は人材が育たず、仮にアウトソーシングをやめることになると大変なことになる可能性があります。
人材育成に関しては会社の方針、人件費の考え方にもかかわる問題なので、自社の方向性など考えながらアウトソーシングをうまく利用する必要がありそうです。
でも経理アウトソーシングにはこんな5つのメリットがあります
しっかり選んで納得して使うことができれば、経理のアウトソーシングはとっても快適です。
経理アウトソーシングのメリット①:本業に専念
経理のプロに任せると時間にも余裕ができ、安心して本業に力を入れることが可能です。
アウトソーシングすることで煩雑な経理に悩まされることなく有意義な時間の使い方ができるでしょう。
本業に腰を入れることができれば業績にも反映されて、効果を実感できるのではないでしょうか。
経理アウトソーシングのメリット②:不正・誤認の防止
外部に委託することで人の目が増え、不正な改ざんなどのリスクが低くなります。
さらにプロに任せるのでミスも減り、正確で迅速な仕上がりが期待できます。
経理アウトソーシングのメリット③:コストの削減
自社で経理を行わない場合、経理に関する人件費がカットできます。
経理の採用にかかる費用や人件費だけでなく、人材育成に関する費用を抑えることもできるでしょう。
経理アウトソーシングのメリット④:プロに任せる安心感
経理は煩雑で複雑なのでそれだけで不安が付きまといますが、プロに任せ、相談できるというのは心強いのではないでしょうか。
さらに法改正への対応などの際も専門家に相談できるため安心です。
意外と経理に関する法律は変化があるようなので自社での対応は大変ではないでしょうか。
経理アウトソーシングのメリット⑤:業務の増減に即対応
経理のアウトソーシングなら繁忙期・閑散期に的確に対応できるようです。
月末や決算期など繁忙期の業務の増加にもアウトソーシングなら対応が難しくありません。
さらに業績が伸びてきたときなどにも迅速に対応してもらえるでしょう。
経理のアウトソーシングを受託する会社は多くありますが、当方では一連の業務フローをまるっとお任せできる以下のサービスをおすすめしていますので、まずは確認してみてください。
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経理アウトソーシングの失敗例やメリット・デメリットのまとめ
注意点 | デメリット | 対応策 |
---|---|---|
コストパフォーマンス | 割高になる可能性がある | 自社に適したプランを選ぶ ・全部委託するのかそれとも一部の委託なのか ・オプションをどこまでつけるか など |
対応速度 | 急な対応が難しい | 対応してもらえる範囲の確認をしておく |
セキュリティ | 情報漏洩の危険性 | 対応策をしっかり確認する |
対応範囲 | 業務が重複してしまうことがある | 常に情報の共有を怠らない |
人材育成 | 自社の人材が育たない | 情報共有と情報のアップデートを意識する |
経理アウトソーシングは、専門家に煩雑な作業を任せることができるため本業に集中できるというのが最大のメリットでしょう。
そのメリットを最大限に生かすためのデメリットと対応策をまとめると上記のようになります。
以上のことに気をつけてうまく自社に合ったアウトソーシングを選ぶことで業績に結び付くかもしれません。