この記事では、経理マンが電卓を使わない方が良い理由と、シンプルで効果のすごく高い効率化についてご紹介します。
・経理職が電卓を使わずエクセルを使うべき理由
・電卓からエクセルに切り替える事で得られるメリット
・いかに効率化されるか
最初にお断りしておきますが「いやいや、いまどき電卓なんてほとんど使わないっしょ!」って方は既に理解しておられますので、読んでもがっかりする可能性大です!笑
大昔はそろばん、少し前は電卓、現代はエクセルです。
一言で簡単に申し上げますと、精度もスピードも圧倒的に高まるという話でございます。
ちなみに僕は電卓を使う事がほとんどありません。
電卓の使用をなるべく(できればほぼ完全に)放棄し、エクセルに切り替える事によるメリットやその理由を記載していきます。
念のためですが、ここではPCで入力する際に「テンキーがある」前提で述べていきます。
キーボード部での数字入力がスピードに劣るのは言うまでもないからであり、その点ご承知おきください。
ちなみに最後に少しだけフォローも書いていますので、最後までお読みいただけますと幸いです!
それではご紹介していきます。
経理職が電卓を使わない方がいい理由(業務改善・効率化)
早速ですが、経理職が電卓を捨て、全てエクセルにシフトすべき理由から述べていきます。
様々な理由から電卓を使わない方がいいことがお分かりいただけると思います。
経理が電卓を使わない方がいい理由①(全てエクセルで代用可能)
まず大前提として、電卓にできてエクセルに出来ない事はありません。
開くのに時間がかかる、慣れないなどは取るに足らない事です。
圧倒的な精度とスピードを前に、それらは些末な事にすぎないと言えるでしょう。
こればかりは「いつも開いておいてください」「慣れて下さい」としか言えませんが。笑
たまにPCの画面を見ながらエクセルの数値を基に電卓をはじいている人を見かけますが、これは間違いを誘発する元ですし、圧倒的に非効率ですのでやめた方がいいでしょう。
エクセルで出した結果同士を電卓で合計して、エクセルにベタ打ちする、などという行為は絶対に排除しなくてはいけません。
全てエクセル上で完結できますし、電卓を使う意味がないからです。
経理が電卓を使わない方がいい理由②(エクセルはその根拠やプロセスの記録が残る)
電卓は次々にデータを塗り替えていくためその途中過程が残らないです。仮に間違えた場合、どこで間違えたかもわかりません。
また、計算結果の数値としての根拠も残らないため、ほんのちょっとした計算でもエクセルを電卓代わりに使った方が効率的な場合が多いです。
できるだけ計算の根拠や途中過程を残しておく癖をつけた方がいいです。これに時間を要するようであれば本末転倒ですが、そのような事は一切ないと言えます。要する時間はほとんど差がありません。
例えば紙ベースの請求書の束を一枚ずつめくって合計する、などの簡単な作業もエクセルを使う方がいいと言えます。
経理が電卓を使わない方がいい理由③(手動で入力するデータは最上流から記録すべき)
手で入力する部分がすべてなくなることは現代の技術では完全に再現できていないと言えます。一部の会計ソフトではかなりの精度で読み取るものも出て来ていますが、とはいえどうしても手入力は必要です。
その際に、いわゆるエビデンス(根拠資料)と突き合わせするデータの記録が無い事は、何かで確認が必要になった場合に余計な時間を要する事になります。
記録を残そうが、残すまいが、かかる時間はかわらないのです。最上流(いちばん最初のデータ)からなるべく残しておきたいです。
経理が電卓を使わない方がいい理由④(エクセルだと検算も一瞬で終わる)
電卓にも検算機能がありますが、エクセルだと一瞬です。
縦計と横計など、異なる計算過程から検算する事もできますし、検算についてもエクセルが圧倒的に優れます。
また、計算結果をさらに次の計算結果に飛ばすことも少なくないでしょう。これらを都度電卓で計算するのは、非効率に他なりません。
エクセルを使う癖をつけておけば、ひと手間もふた手間も減らせることが多いです。
経理が電卓を使わない方がいい理由⑤(エクセルだと間違うという主張は大きな間違い)
エクセルは間違う事が多く心配だ、という主張もあるかもしれません。しかしこれは理にかなっていないと言えそうです。
間違いのほとんどは、入力ミスによるものだからです。これは電卓でも起こりえる事であり、慣れによることが多いと思われます。
また、関数を間違えて組む(範囲を間違う)などという事もあるかと思いますが、基本的にこれも慣れによる問題である事がほとんどです。
今さらエクセルや電卓を議論するのは次元が低いのか?
効率化を進める上で、ソフトウェアやその他のツールによる劇的な改善はもちろん見込めます。
ただし、経理の実務をある程度経験した方であれば、いかに洗練された上場企業の経理であっても、電卓やエクセルを使う場面が無くなることはまずない事が理解できると思います。
将来的にはそれもなくなっていくかもしれませんが、現時点ではどうしても必要なものです。
そのため、他の部分をどれだけ強化しても、一部で残ってしまうアナログな部分が弱ければ何の意味もない、ともなりかねません。
電卓からエクセルに切り替える事によるメリットデメリット
では、実際に電卓からエクセルに切り替えた場合にどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
それぞて具体的に解説いたします。
エクセル管理のデメリット
・持ち運べない場合がある
・目が疲れる(かもしれない)
・電卓に慣れていると馴染めない
エクセル管理のメリット
・複雑な計算も簡単にできる
・検算も一瞬で終わる
・計算の根拠やプロセスが残る
・圧倒的な精度とスピード
どうしても電卓が必要な場合はWINDOWSの電卓
ここまで全てエクセルで代用すべきという論調で述べてきましたが、それでも電卓が必要な場合や、電卓を使用した方がいい場合もあるかもしれません。自身の経験上も、実際にあります。
そのような場合はWINDOWSの電卓を使用するといいです。
使いやすいかというと、やはりアナログの電卓の方が使いやすいですが、コピペできるという圧倒的なメリットがあります。
転記ミスの可能性は一つでも多く排除する方がいいです。
また、画面上の大きさも調整できますし、各種アプリを開いたまま視点をそれほど逸らさずに使用できるためメリットも大きいです。
とはいえ外出時など今でも電卓は強い味方
ただし、外出時などはやはり必要です。電卓が全く不要になるわけではありませんので、バランスよく使い分けたらいいと思います。
電卓は電卓の良さがあり、いずれの良さも大切にしていけばいいと思います。
電卓に限らず道具への愛着は大切
最後に付け加えさせて頂きますと、経理職にとって自分のお気に入りの電卓というのは、美容師さんのシザー、大工さんの工具のような位置づけともいえるかもしれません。
その大切な道具に愛情を込める方を尊敬しています。道具に愛情を込める方で仕事ができない方をほとんど見たことがありません。合理性を優先しつつ、電卓を大切に思う心に対しては尊敬の念を忘れてはいけないと思っています。
まとめ
ここまで圧倒的に電卓を捨てるべきと言ってきたわけですが、以前は僕もかなりの電卓信者でした。
自身は指5本で手もとを見ずに打ちますし、もちろんかなりのスピードで打てもします。
速さに驚いたお客さんから笑われたり、本当に押してるのそれとツッコミが入ったりもするほどです。
それでも、やはりエクセルです。
エクセルだからといってスピードが落ちるわけではありません。
PCのテンキーでもほとんど同じことができるからです。
(「00」ボタンはありませんが)
ぜひエクセルを活用し、シンプルで効果の高い効率化を進めてみて下さい。