ファシリテーションを理解し無駄な会議を撲滅!会議は進行役次第!

ファシリテーション

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今回はファシリテーションについてご紹介します。

みなさんは常日頃から、「この会議無駄じゃね?」とか、「どんだけ会議すんねん!」とか、「何も決まってないじゃん」とか、「ほとんど発表会ですよね」などとお感じではありませんか?笑

世の中には無駄な会議が多いのも事実かもしれません。

ただし、それはほとんどの場合、会議を主催する側や進行役に責任があると言わざるを得ません。

経理や総務の立場にいれば、会議の進行役を任される事も多いのではないでしょうか。

そんな時にこのファシリテーションを理解していれば、重要なポイントをしっかり押さえる事ができ、会議やミーティングの質はグッと高まります。

仮に進行役でなくても、考え方を理解することで質の高い質問や発言を行う事ができます。

逆に言えば、必要のない会議も見極められるようになり、出来る限り回避していけるようになるでしょう。

なんならマンション管理組合やPTAの会合なんかでも役立つかもしれません。

どっちも出たこと無いから知らんけどw

しかしながらまず大前提として、コミュニケーションの相手は常に感情を持った人です。

テクニックにより過ぎて感情をおろそかにしてもそれはそれで問題です。その点を理解しつつ読み進めて頂けますと幸いです。

今回の記事は少し長いため、まずは流し読みしていただき、興味があれば再度読み返して頂くといいと思います。

それでは見て参りましょう。

目次

ファシリテーションの概要

経理部員

突然よくわからない横文字が出てきましたが、そもそもファシリテーションとは何ですか?

LEON

ファシリテーションとは、一般的に会議の進行やプロジェクト管理の際などに求められるスキルの事を言います。
英語のfacilitationを直訳すると円滑化容易にすることなどです。
ファシリテーションを行う人の事をファシリテーターなどと呼んだりもします。
ざっくりと、会議の質を高め進行を円滑にするスキルと思ってもらえばいいでしょう。

ファシリテーション(英: facilitation)は、会議等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりする行為で介入し、合意形成や相互理解をサポートすることにより、組織や参加者の活性化、協働を促進させるリーダーの持つ能力のひとつ。
引用元:wikipedia

経理部員

なるほど。
では、実際にどのようにすればいいのか、またどのような効果があるのか教えて頂けますか。

LEON

わかりました。ちなみのこの考え方の理解は、会議やミーティングのみならず、日常の業務やマネジメントにも応用が利きます。
また、全てを完璧に覚える必要もありません。
経験上断言しますが、部分的に実行するだけも十分に効果があります。
それでは順を追って説明していきます。具体的に見ていきましょう。

ファシリテーションの細かいスキルは多々ありますが、ここではまず下記の項目をご覧いただき、思い浮かべていただけたらと思います。

最も重要です。

これらを意識して会議をデザインするだけでも、会議の質はずいぶんと変わってきます。

・準備をしっかりとする事が成否を分ける
・会議の目的・目標・成果物をしっかりと設定
・参加者選定の理由を明確にする
・議論のプロセス(流れ)をしっかり設計する
・質問を適切に使い分ける
・集団の特徴をしっかり理解し意識する

「しっかり」って連呼しすぎやろ!ってツッコミが入りそうですが、どんどん進めて参ります。笑
これだけではよく意味が分からないと思いますので、次の項目からは具体的に掘り下げていきます。

ファシリテーションの準備

意外と見落とされがちですが、実は準備が最も重要です。

準備を十分に行っていれば、しなくてもいいような無駄な会議は無くなるはずなんです。

いわゆる「定例会議」のようなものが必要かどうかの議論は判断が分かれそうですが、それすらも中身のあるものに出来るはずなんです。

また、何を決めているのかわからない、何も決まらないなどと言う事は基本的にはありえません。

ファシリテーションの成否はこの準備によりある程度決まってくると言えます。

1.目的の設定

まずは目的の設定です。言うまでもないですが、何のために行うのかという事です。

この理由を明確にする必要があります。

つまり、会議の狙いです。

出来る限り具体的にする必要があります。

例えば、「配送センターの人員が不足しており、納期遅れが発生している。

これに対して人員補充を行うなど具体的な施策を決定し納期遅れを解消したい。」といった具合です。

この記事を書きながら思いついた事を書いたので、もっと気の利いた議題にしろなどといったツッコミはご容赦頂けますと幸いです。笑

この場合、「納期遅れの件」のような、あいまいでよくわからない目的では不十分と言えます。

2.目標の設定

目標はさらに具体的なものになります。

その場で何を達成すべきかを設定する必要があります。

目的と照らし合わせ、漠然とし過ぎても、具体的過ぎても良くないと言えるでしょう。

前の例に照らして考えてみると、納期遅れの原因などを議論しだすのは違うと言えます。

事前に調査し原因を究明すべきで、あらかじめ共有しておく必要があります。

ここでは人員の不足が原因と分かった上で会議に臨んでいるのですから、それ以上に枠を広げるのは賢明ではありません。

一方で、狭すぎる部分にフォーカスしすぎ、そこばかりを議論するのも問題です。

例えば、求人広告媒体をどうするのか、といった具合です。

そもそも求人が必要なのか、異動で対処するのか、社員を雇用するのか、臨時雇用で対処すべきなのか、といった議論も想定に入れるべきかもしれません。

部分に注力しすぎると、議論の進行がイビツなものになってしまいます。

段階と流れをしっかり設計する必要があります。

3.成果物の設定

ここまで見てきた目的や目標から、具体的な成果物がイメージ出来てくるはずです。

成果物とは具体的に決定する事項であり、最終的な着地点を指します。

念のためですが、ここまで全て準備の話です。

前の例に照らし合わせてみると、いくつかのパターンを想定しておく必要があるでしょう。

異動で対処する場合、求人募集をかける場合、など、それぞれについての着地点を想定しておきます。

目的、目標、成果物はセットと言えます。

成果物までたどり着かなければ意味がありません。

「何も決まらない会議」は正に成果物の無い会議と言えます。

4.参加者の分析

参加者の分析も重要です。

参加者の選定を誤ると、会議の進行が思うようにいかなかったり、質のいい情報や意見、質問などが引き出せなかったりします。

参加者の知識、能力、経験、期待感、パーソナリティなど詳細に分析できれば最高です。

しかしながら、なかなかそうもいかないのが現実かもしれません。

参加者の特徴を理解し、できる限り多くの場面を想定します。

参加者の選定をコントロールできない場合もあります。

それらも想定して、出来る限り全方位的に、総合的にあらゆる場面をシミュレーションしておきます。

言葉は悪いですが余計なメンバーや不足するメンバーのリカバリーです。

また、妨げになりそうなメンバーや論点も想定しておけば回避したり返答に困ることが減ります。

なんにせよ、事前のシミュレーションが様々な障害を避ける助けとなります。

5.不足する情報等を事前に補う

議論の内容が多部署の業務にわたる場合や、自身の知識の及ばない領域の場合は、事前に相談したり、協力を求めなければいけません。

場合によってはいわゆる「根回し」のような行動が必要な場合もあるかもしれません。

6.完璧を求めない

そして、全てを完璧に進める事は不可能です。

力み過ぎず、出来る限りの準備を進めるといいです。

準備は非常に大切ですし、より良いものを目指すべきですが、気負い過ぎず心に余裕を持って臨みましょう。

7.議論のプロセスの設計

ここまで考えてきたものを、実際の会議の流れに落とし込んでいきます。

つまり会議の道筋を設計します。

もちろんその通りにならない事もありますし、軌道修正を余儀なくされる場合も多いです。

しかし事前に情報を共有し、決めるべきことを明確にしておけば、ある程度は想定通りに流れていきます。

議論になりそうな要素を把握し、分解して考えていきます。

そうする事で流れがイメージできるようになっていきます。

思考を整理する上でフレームワークが役立つ事もあります。

フレームワークについては以前、下記の記事で紹介しました。興味があればご参考にされて下さい。

前に示した納期遅れの例に照らして考えれば、以下のような要素が考えられます。レベル感の違うものが混在しますが、まずは項目を挙げる事に集中した方がいいでしょう。

1.人員の不足はどの程度か
2.人員の不足をどのように補充すべきか
3.技術習熟度はどの程度必要か
4.いつまでに人員補充が必要なのか
5.コストはどうか
6.どの程度の期間必要か
7.求人方法はどのような方法があるか
8.システムや機械の導入で解決はあるか
9.作業員配置の効率化は可能か
10.他部署は人員に余裕があるか

など次々に項目を列挙していくと、自然と流れが見えきます。それらを組み立てていきます。

1.人員不足に原因がある事の確認
2.ゴールの設定
3.補充方法の選定
4.担当者や期限など詳細事項の決定

このような流れで進める事が考えられます。

ここでは流れも簡潔ですが、議題や状況により流れは変わってくるでしょう。

ほとんど正解はありません。

不足する情報がある場合は事前に対策し、また立場や見解の相違で議論がまとまらない可能性のある項目はあらかじめ論点を整理しておくといいです。

つまり、先に列挙した要素のうち、把握可能なものをリサーチしておきます。例えば技術習熟度がどの程度必要かをヒアリングしたりといった具合です。

論点の整理は、例えば納期遅れ解消目標の目途を考えるときに、「商品により優先順位はあるか」「納品先により異なるか」「何を優先すべきか」などの論点に分解します。

もちろんこれは一例に過ぎません。

そしてこれも非常に重要ですが、事前にアジェンダ(議題リスト)を作成し配布する事で会議の進行もイメージしてもらった方がいいでしょう。

もちろん言うまでも無いですが、議論すべきことを勝手に決めてアジェンダに盛り込んではいけません。笑

実際の議論の進め方

ここまで準備について述べてきましたが、ここからは実際に議論を進めていくフェーズです。

議論を進めるにあたり、できれば雰囲気づくりなどを行うと理想的です。

上司に配慮して発言しづらかったり、様子見でなかなか発言が得られなかったりする事も多いです。

場合によって一言添えるだけでも、活発な議論の場に変わることもありえます。

何でも無いような事ですが、これもファシリテーターの腕の見せ所の一つとも言えます。

議論を進める際の重要な要素は次のようなものがあります。

・発言を引き出す
・発言を受け止める
・適切な質問を行う
・発言を整理する
・横道にそれた発言に配所する
・対立のマネジメントを行う

どういう事か、それぞれ順番に見ていきましょう。

1.発言を引き出す

場合によってなかなか発言が得られない事があります。その場合は、より具体的に状況を説明するなど補足するといいです。
また、参加者の興味を引きそうな話題に関連付けるなども考えられます。つまり何かしらのキッカケを作ります。

2.発言を受け止める

参加者の発言はしっかり聞く必要があります。傾聴するともいえます。発言をないがしろにすると、意欲が削がれる可能性があります。

また、基本的に進行役は自らの判断を加えない方がいいです。

そして、発言の意味を理解した事を示し、発言者がしっかり意図を伝えられらという安心感を与えられるとベターです。

3.適切な質問を行う

質問は非常に重要です。質問には大きく分けて、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンがあります。

オープンクエスチョン
回答の範囲を制限しない質問。「はい」「いいえ」などの選択肢がなく、回答者が自由に考えて答える質問。「休暇にはどこへ行きたいか」「なぜそう思うか」といった質問など。⇔クローズドクエスチョン。
クローズドクエスチョン
回答を限定する質問。選択肢を用意して、その中から選ばせる質問。「はい」か「いいえ」を選ぶものや、「犬と猫ではどちらが好きか」といった質問など。⇔オープンクエスチョン。
引用元:コトバンク

アイデアを多く挙げたい場合や、自由に考えてもらいたいような場合はオープンクエスチョンが向いています。

一方、賛成か反対かなど、合意を得たり、評価を求めたりするような場面ではクローズドクエスチョンが向きます。

また、以下のような質問が必要な場面もあるでしょう。

言葉の定義を明確にする

重要な言葉の定義がずれていると話がまとまらない可能性があります。必要に応じて確認します。

抽象的な表現の具体化

表現が抽象的な場合は、混乱を招く可能性があります。これも必要に応じて確認します。

主張と根拠の欠落を補う

根拠があいまいな場合や、主張と根拠の関連性が希薄な場合などは確認する必要があります。

4.発言を整理する

参加者から出た意見や議論の内容を、必要に応じて整理します。これにより議論しやすい状態にしたり、結論を出しやすくします。ホワイトボードなどを使うといいでしょう。

同じ意見をまとめる

同じ内容や共通点のある内容をまとめる事で、抜け漏れ重複などをチェックしやすくなります。

意見を関連付ける

参加者から出てきた意見を関連付ける事によって、それぞれの位置づけが見えてくることがあります。

例えば、目的と手段、原因と結果、時系列、主張と根拠などです。

議論すべきポイントを明らかにする

発言を整理してから議論すべきポイントを整理していきます。その上で、抜け漏れ重複が無いか、集中的に議論すべきポイントがあるかなどを考えていきます。

5.横道にそれた発言に対処する

会議やミーティングの際に、よく横道にそれたり論点がズレたりすることがあります。その場合は対処が必要です。

現在議論している事とズレてしまった場合は、必要ならメモしておいて後ほど議論するなどの対処をしましょう。

また、抽象的過ぎたり、具体的過ぎたり、レベル感が合わないような場合は微調整が必要です。指摘したり質問するなどで対処しましょう。

6.対立のマネジメントを行う

会社などでは議論の際に対立が起こることがよくあります。特に製造業などでは、製造と営業の対立が多いです。また、事務方と現場などの対立もよくみられます。

立場により全く物事の捉え方が異なるため、これらの対立が起こるのは当たり前と言えます。

そのような場合は、俯瞰したり違う角度から見るなどしてコントロールする必要がありますが、非常に難しい部分です。

個人的に思うのは、やはり「会社全体としてどうか」という視点に導くのが最もスムーズな場合が多いです。もちろん、出来る限り客観的な視点によるべきで、主観は入れない方がいいです。

まとめ

今回はファシリテーションについてご紹介しました。

ここでは割愛しますが、集団心理の特徴を理解する事も役立つ場合があります。

別の機会に記事にしたいと思います。

また、会議やミーティングは、開催後のアフターフォローも重要です。

必ずしも自ら行う必要はありませんが、その後の経過もしっかりとフォローする必要があります。

是非お役立ていただき、会議やミーティングを充実したものにして頂けたらと思います。

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