不動産で安心して頼れる税理士の選び方は?相場や相談方法を解説

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この記事では不動産で安心して頼れる税理士の選び方について詳しく説明します。

「アパート経営に挑戦したい」「老後資金のために不動産投資を始めたい」「親から不動産の相続を受けたい」ー。

不動産は、取得・保有・売却・相続・贈与などその時々において、それぞれ異なる税金が発生します。

税務に精通していない方や本業で忙しい方であれば、確定申告などの税務を行う上で税理士の協力が必須でしょう。

不動産投資に関する税務は法人税や所得税とは異なり、申告のリスクや節税効果が大きいという特徴がありますので、担当税理士は慎重に選びたいものです。

この記事では、そんな不動産分野において安心できる税理士について、4stepでご紹介します。

目次

不動産の税務で頼れる税理士を選ぶための3つの注意点

不動産を扱う場合、投資・譲渡・相続などどのような手続きをしても大きな金額が動くものなので、安心して頼れる税理士にお願いしたいのは、容易に想像がつくと思います。

しかし、不動産は、他の税務とどこが違いどのような点に気をつけなければならないのか細かく把握している方は少ないと思います。

そこで、この章では不動産における税務の注意点を3つに分けてご紹介します。

注意点①:不動産の相続は税制適用で大きな差異が生じる

不動産と税金について考慮すべきことは、課税に限りません。

不動産を相続する場合、申請を行うか否かで、還付対象となるかならないかが決まるのです。

例えば、居住用の不動産を譲渡すると、その所得から3,000万円を控除してもらえるという特例があります。

今挙げたのは一例で、こうした税金の減免措置も数多く用意されており、さらにこれらにかかわる税法は毎年のように変化します。

依頼した税理士が幅広い最新の知識を備えているかどうかで不動産に課される税の取られ方には、かなり大きな差が出ることになります。

特例に対する申請を行える税理士を見つけるのは難しいといわれていますが、還付を受けることで多額の還付金を手に入れることができるのです。

注意点②:不動産の税申告はリスクがつきもの

担当税理士の税金の理解が不十分だと、税務調査で不動産所得の申告漏れが発覚し追徴課税が発生する可能性がありますので、注意してください。

例えば、不動産を相続した場合には、相続開始の日の翌日から10ヵ月以内に自ら確定申告を行い、納税する必要があります。

このように相続税が発生し、確定申告の必要があるのにしない場合、どうなるのでしょうか? 

所得税に限らず、税金の「申告漏れ」が発覚した場合には次のようなペナルティが課せられることが決まっていますので、一度さっと目を通してみてください。

①無申告加算税
確定申告を期限内に行わない場合、「無申告」と呼ばれる状態です。その場合には、本来納めるべきであった税額に対して50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じた金額が、本来の税額に加算されます。

②重加算税
多額の譲渡所得を故意に隠そうとし場合はこちらに該当します。税率は、本税に対して35%または40%となっています。

③延滞税
確定申告の期限を過ぎて納税した場合には、超過日数分の延滞税を支払います。税額は、本税に対して納税期限から2ヵ月は7.3%、2ヵ月以降は14.6%で計算されます。

確定申告をしない、または期限に遅れてしまった場合には、社会保険料等の減免、ローンが組めなくなるというリスクが付き纏い、社会的信用を大きく損ねます。

実際のところ、不動産の売買は隠そうとしてもなぜバレるのか?と疑問に思った方もいるかもしれません。

しかし、不動産の売却を行なった際、法務局が所有権移転登記を行っており、記録はすべて税務署に通知されているため必ずバレるのです。

注意点③:不動産税務は税理士の得手不得手がある

税理士にも、得意分野があり、税理士の資格を持っていても、税理士全員が「不動産の税」に詳しいわけではないという点に留意してください。

インターネットで「税理士」と検索する場合、法人税や個人の所得税をメインとする事務所は無数に出てきます。

一方で、固定資産税や相続税といった資産税関連を得意とする税理士は限られ、見つけるのも難しいでしょう。

さらに、一口に不動産業と言っても、「不動産貸付業」「不動産仲介業」「不動産売買業」など多岐にわたり、それらの業種にはそれぞれ異なる特徴があります。

不動産業の中でも自分がどのような分野に参入していきたいのかを見極め、適切な税理士にお願いすることが重要です。

〈不動産の税理士選びでの注意点まとめ〉
・不動産に係る税金は特例申請をすれば多額の還付金を得られる可能性あり
・不動産申告にはリスクがつきものであり、最新/幅広/深い知識を持った税理士が必要
・不動産税務、中でも貸付・仲介など細かい分野に特化した税理士を選ぶべし

不動産の税務で頼れる税理士の探し方・選び方

では、実際にどのような基準で税理士を選べば良いのでしょうか。

この章では、選ぶ基準について3つの観点から紹介します。

不動産での税理士の探し方①:報酬額が適正でわかりやすいか

必要のない作業をしてもらって報酬が高くなってしまうことや、不明瞭な料金体系の税理士に依頼してしまうことは避けたいところですよね。

実は、現在は明確な報酬基準が存在しておらずインターネットで税理士報酬の相場が出てきますが、平成14年以前は税理士法によって報酬額が決定されていました。

今では、税理士側の意向や、依頼人の力量で報酬額を決めることができるのです。

しかし、逆に言えば知識が浅いクライアントを前にすれば、税理士が高額な報酬提示をしても意見しにくいというデメリットもあるのです。

よって、税理士を選ぶ際は基準が明確でわかりやすいかどうかを重要視してみてください。

さらに、税理士を選ぶ際以下の3点を気をつけることにより、適正な報酬額に設定することができますので、参考にしてみてください。

1.税理士に依頼する内容を事前に決めておく
2.顧問契約に含まれる業務の細かい説明を求める
3.報酬の詳細について何度も確認する

不動産での税理士の探し方②:不動産の申告経験があるか

不動産投資に強い税理士を見つけるには、各税理士の「実績・特殊技能」が参考になります。

不動産経営をしている方と契約を結んでいる税理士事務所であれば、不動産に関する税務のことをよく知っているはずだからです。

不動産に関する決算書の作成に長けた税理士であれば、不動産に参入する際に使う融資を受けやすくなる書類を作成することが可能になります。

不動産の申告経験をチェックすることで、不動産に関する税務に詳しいかどうかを見極めてみてください。

不動産での税理士の探し方③:税務調査対応や書面添付は対応可能か

税務に詳しくない方でしたら、税務調査はやはり専門家に頼るべきです。

しかしすべての税理士が税務調査の対応が得意というわけではありません。

税務調査対応をスムーズに取り行える顧問税理士がいる場合、直接税務署員がやってきたりした場合にも平然と対応することができ、税務署の職員に怪しまれずに済みます。

そのため、税務調査にも備えることができる顧問税理士に依頼するのがおすすめです。

さらに、税理士だけに認められた制度である、書面添付が可能かどうかも重要です。

税理士による書面添付制度とは、意見聴取制度(=税務署に対する所見表明)のことを指します。

書面添付制度を利用している場合、税務署は納税者に対して税務調査行う前に、税理士に対して書面に記載されている内容について意見を述べる機会を与えなければならないと取り決められています。

つまり、いきなり税務調査になるのではなく、税理士からの意見聴取という猶予が与えられ、結果税務調査が省略となることもあるのです。

税務調査や書面添付は税務初心者では対応しきれないので、是非得意とする税理士をつけましょう。

不動産で税理士に依頼する場合の料金相場

では、どのような基準で不動産の税理士報酬は決まるのでしょうか。

不動産に限らず、基本的な税理士報酬の考え方は、「売上高」と「作業量」を基準として報酬を決める、というものです。

売上高が高いほど税理士の責任は重くなりますし、作業量も多くなり煩雑化しますから、報酬は高くなるということです。

さらに、税理士と契約する際には確定申告など一部の業務のみ依頼するスポット対応か顧問契約かを選ぶことができます。

①確定申告のみ依頼:確定申告のみの依頼 10~20万円程度
②顧問契約を結ぶ:顧問契約 月1~4万円程度。

現在は、競争の激化によって、低価格で報酬を定め「安かろう悪かろう」になっている事務所もあるので注意してください。

規模感が大きくなると報酬体系も多様化する

会社の規模感が大きくなるとこれは、税理士の関与は年商が上がっていくと、税理士側の責任量が増加します。

最低限の関与を希望するといっても、法人の状況を把握するために税理士側から年間複数回の打ち合わせ・訪問を打診されるはずなので、このくらいの報酬が最低限でも必要になってしまうわけです。

依頼する税理士事務所の考え方によって、かなり報酬に差が出てきます。

税理士事務所の中には、年商1億円以上は料金表を設けず、「すべて個別見積もり」と設定しているところもあります。

別途や追加で報酬となる業務とは

財務分析、フィナンシャルアドバイザリー(社外CFOサービス)が必要な場合は、別途追加報酬の加算があります。

あるいは、税務調査の結果、修正申告となった場合の修正申告書作成・提出費用はたいていの事務所では請求されますし、別途かなりの請求額になるなどは十分に考えられます。

特殊業務や突発的な業務は、やはり追加で報酬を支払う必要があるという認識を持っておいた方がいいでしょう。

対応可能エリアによっても変動する

主な対応エリア外への交通費は別途実費必要な場合があります。

対応エリアは事務所によって、カバー可能なエリアを設けている場合と、交通費さえ頂けばどこでも全国どこでも対応可としている事務所もあります。

個別見積もりの場合も多いため、対応エリアもチェックしておきましょう。

保守的か革新的かでも変化する

今あるものを使ってどのようにしていくのかということを考えるのが保守主義です。

保守的で新しい提案や手法をぜんぜん受け入れようとしない会計事務所もあれば、高額な顧問料を払っていても、帳簿入力を毎月やっていないというケースもあるでしょう。

保守的な税理士だと、自らがリスクを取るような節税の提案を避ける傾向にあるため、無難な処理に落ち着かせようとします。

もちろん脱税のような行き過ぎた利益調整などは論外ですが、節税提案をどの程度まで提案してくれるのかは、かなり個人差や事務所単位での差があるため、しっかりチェックしましょう。

税理士に依頼する場合の3つの具体的な方法

次に、税理士に依頼する場合の具体的な方法を見ておきましょう。

ここでは、3つの方法をご紹介します。

不動産で税理士に依頼する方法①:銀行からの紹介

相続税の申告を銀行や証券会社の営業担当者の紹介を受けた税理士に頼まれる方も多いかと思います。

銀行から紹介される税理士はほとんどの場合、大手の税理士法人になるかと思います。

銀行は、信頼感や任せて安心、といったイメージを最も大事に考えているため、税理士側にも大手の看板が求められるのでしょう。

面談時にきれいな会社紹介パンフレットを携えて、従業員何百人で全国展開してます、といった説明があると、大手なのできっとしっかりと税務申告を行ってくれる、と思うわけです。

事実、大手税理士法人には自社のノウハウや管理体制が構築されているため、相続税申告のクオリティは担保されています。

相続税を専門にしていない中小規模の税理士事務所に頼むより、よほど信頼できます。

そこは安心してください。

銀行などの紹介を受けるお客様は、面倒な相続手続きをまとめて代行してくれるから頼んでいる、といった方も多いです。

たしかに、銀行の口座解約・変更や不動産登記、相続税申告をコーディネートして、必要資料もある程度は銀行が代行して集めてくれるため、相続人の負担は減るでしょう。

お客様のなかには、平日は毎日バリバリお仕事をされており、それ以外の面倒なことには時間を割けない方も多いため、まとめて任せられるのは大きなメリットに感じられますね。

大手税理士法人は相続税の申告報酬が高めに設定されていることが多いです。

これはどの業界でも大手であればその傾向がありますよね。

不動産で税理士に依頼する方法②:税理士のホームページ

費用がかからないことと、自由に情報を閲覧できることが最大のメリットです。

税理士会や税理士事務所の問合せフォームやメールを利用して、顔を合わせずに質問できることもあります。

ただ、情報量が多すぎるため、候補の税理士をピックアップするだけでも大変です。

自社のある場所等で絞ってもなお、膨大な情報に目を通さなければなりません。

そして、ピックアップしてから個別に交渉に入るので、かなりの時間と労力がかかることになります。

また、ホームページの情報だけでは、自社との相性を判断するのは難しいといえます。

労力の大きさとの割に精度が低いということがデメリットといえるでしょう。

不動産で税理士に依頼する方法③: 税理士の紹介サイト

3つ目の方法は税理士の紹介サイトを見て探す方法です。最近では、こうした紹介サイトも増えています。

サイト内で自分の希望分野や住んでいるエリアに合った税理士を探すことができます。

多数ある税理士の中から選ぶことができるのは、前述の2つの方法にはないメリットです。

その一方で、そこで探した税理士が良い税理士とは限らないのが注意点になります。

税理士紹介サービス会社の仲介が入ることで、税理士に対して遠慮なく希望を伝えることができます。

知人からの紹介等と違って、納得のいかない点があれば紹介された税理士を断っても問題ありません。

また、価格交渉も紹介会社の担当者が間に入って調整してくれます。

自力での検索と異なり、あらかじめ税理士紹介サービス会社が膨大な量の税理士情報を精査しピックアップしたうえでの選択となるため、効率的かつ質の高いマッチングが期待できるところも、大きなメリットです。

後述する「税理士との相性のよさ」を見極めるのにも適しています。

税理士紹介サービス会社は数多くの会社と税理士に接しているため、勘所をつかんでいます。

ヒアリングもかなり綿密にするので、闇雲に税理士を探すよりも相性のよい税理士にめぐり合える可能性は高いです。

不動産で安心して頼れる税理士の選び方についてまとめ

〈不動産で安心かつ信頼できる税理士の選び方まとめ〉
・不動産に強い税理士を選ぼう
・料金体系の分かりやすさや経験を重視しよう
・税理士探しは税理士紹介サイトの利用がおすすめ

不動産で安心して頼れる税理士の選び方についてご理解いただけたでしょうか。

一度に動く金額が大きい不動産に係る税務を担当してくれる税理士は、慎重に選びたいもの。

税理士には、この記事で紹介した実績や得意分野の他にも、人間的な相性が重要であるのも知られています。

自分にぴったりの税理士を見つけるのは時間がかかりますから、不動産投資を始める時期を逆算して、段取りよく税理士選びを進めていってくださいね。

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