今回は持続化給付金の支援対象拡大について記載します。
待ってました!という方も多いかもしれません。
良くも悪くも、持続化給付金の申請にはかなりの「穴」があったように思います。支給対象に対しての不満もそうですし、いわゆる不正の抜け道も懸念されていたように思います。
今回はそれらをある程度カバーしているようです。それでもなお疑問が残る面もありますが、かなり前向きにとらえられる面は多いです。
今回の変更点で注目すべき点はやはり、2020年1月から3月に開業した事業者に対しての支給と、フリーランスが対象になった事でしょう。
申請要領はかなり膨大な資料のため、中でも特に注目が高そうな点をピックアップして記載します。
ではさっそく具体的に説明していきます。
概要
持続化給付金はこれまで、「事業所得」が対象とされており、いわゆるフリーランスの一部が対象とされていませんでした。フリーランスの中でも、事業所得として申告していないケースです。
具体的には雑所得や給与所得として確定申告をおこなっている場合です。
また、これまでは2019年以前に事業を開始した事業者のみが対象とされていましたが、今回の対象拡大で2020年1月から3月に開業した事業者も含まれることになりました。
参照元:経済産業省
拡大する支援対象
簡単に申し上げますと、業務委託契約に基づき収入を得ていて、かつ雑所得や給与所得で確定申告している場合です。詳しくは経済産業省でご確認下さい。
主たる収入である必要があります。また、副業や、扶養に入っている人は対象にならないといえそうです。
さらに、副業でも事業所得として申告している人は対象になるのかという疑問もありそうですが、事業所得側にはそのような記載が見当たらないように思いますので、今のところ該当しそうです。(見落としがあればすみません)
必要書類
今回の変更で、提出書類が少し厳しくなったように思います。特に2020年開業については売上の証明に税理士さんの確認が必要など、今までになかった措置がとられているようです。
雑所得や給与所得で申請する場合、必要書類は以下の通りです。
参照元:経済産業省
また、給与所得で確定申告を要しない場合の証明は、以下のものを提出するようです。
参照元:経済産業省
さらに、フリーランスで業務委託契約書が無い場合、以下のものを提出します。
参照元:経済産業省
2020年に事業を開始した場合に注意が必要なのが、以下の黄色マーカー部です。収入の証明に税理士さんの確認が必要です。
参照元:経済産業省
税理士さんの証明は以下のような書類です。
参照元:経済産業省
支給額
申請書類の項の画像と重複しますが、支給額は以下のようになっています。
参照元:経済産業省
具体的には以下の通りです。
①創業から3月までの平均売上×6
②4月以降の対象月の売上×6
ex)
1月 売上高30万円
2月 売上高40万円
3月 売上高50万円
対象月 売上高20万円
①(30+40+50)÷3×6=240(万円)
② 20×6=120(万円)
支給額 ①-② ※ただし上限100万円
申請期間
申請期間は以下のように記載があります。今回は、前回の申請開始日のように殺到してサーバーがパンクする事はないかと思いますが、ある程度の混雑は予想されそうです。
給付金の申請期間は令和2年6月29日から令和3年1月15日までとなります。
注:電子申請の送信完了の締め切りが、令和3年1月15日の24時までとなります。
申請方法
以下のように記載があります。今のところ電子申請に限定されているようです。
持続化給付金の申請用HP(https://jizokuka-kyufu.jp)からの電子申請
開業届について
2020年開業の事業者について、開業届を提出するように求められており、開業届を5月1日までに提出している必要があるようです。しかし開業届もコロナで延期可能な書類に含まれているため、その辺りが加味されるのかは不明です。
※6/29追加
経産省に問い合わせたところ、現時点では提出延期を考慮する事実はないようです。ただし、意見として上申して頂けるそうですので、可能性はあるかもしれません。
提出未済であきらめている方は、今からでも提出しておいた方がいいかもしれません。可能性はゼロではないです。(逆に提出するデメリットも無いです)
参照元:経済産業省
なお、現時点では開業届の要不要は、下記フローのようになっているかと思います。ご参照ください。
開業届に代替する書類としては、地方自治体に申告する「事業開始等申告書」や、「開業日、所在地、代表者、業種、書類提出日の記載がある書類」とされています。後者は公的機関への提出に限られます。保健所の営業許可などが考えられそうです。
まとめ
今回は持続化給付金の支援対象拡大について記載しました。
念のためですが、詳しい内容は経済産業省のHPでご確認ください。また恐縮ながら、当ページの内容を基にした申請などで不支給となった場合でも一切の責任を負えませんのでその点ご了承いただけますと幸いです。
なお、家賃支援給付金については以下の記事でご紹介しています。よければご確認下さい。
2022年になり第二段というべき事業復活支援金が決議されましたが、持続化給付金に比べると金額が限定的になりそうです。