バーチャルオフィスの住所で登記して銀行口座は開設できる？審査のコツも解説

この記事では、バーチャルオフィス住所の登記で銀行口座は開設できるかについて詳しく説明します。

オフィスを開設する際、自宅住所を本店所在地として登記することも可能ですが、賃貸物件では賃貸契約書に法人の利用不可となっているケースもあり、個人情報保護の面から見て得策とは言えません。

そこで注目されているのが実際にオフィスを構えずともオフィスの機能を一部利用できる、バーチャルオフィスです。

しかし、銀行口座を開設する際にバーチャルオフィスで登記して大丈夫なのか？と考える方もいるでしょう。

結論から言いますと、バーチャルオフィスで法人の銀行口座開設は可能です。

ただし、開設するには銀行の種類の制限や、通過する際に必要な条件を理解する必要があります。

本記事では、バーチャルオフィスの銀行口座開設について、審査通過のコツや開設のメリットについて詳しく紹介します。

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バーチャルオフィスを登記したら銀行口座は開設できるのか

2012年3月から、警察が金融機関に対し法人口座開設の際の審査を厳しくするように求めたこともあり、ネット上では、「バーチャルオフィスでは、口座開設ができない」など、正誤不明の情報が飛び交っています。

しかし、法人口座の開設は代表者の実績などが主な審査対象であり、審査を通過するための様々な条件を突破すればバーチャルオフィスの住所利用をしたことが理由で審査に落ちることはないと言えます。

では、実際にどのような条件を突破する必要があるのでしょうか？

この章では、疑問が多いバーチャルオフィスを登記した際の銀行口座開設の概要について解説します。

可能だか断られる場合も

バーチャルオフィスを登記した銀行口座開設は、可能であるとお伝えしましたが、実際、断られることも多いのが現状です。

これは、バーチャルオフィスを構える法人の実態が掴みにくいという懸念点から、銀行が法人の活動やこれまでの実績、代表者の属性を慎重に判断しているためです。

また、銀行の規模や種類によっては、「バーチャルオフィスだから」という理由で口座開設を拒否する銀行もないとも言い切れないのです。

銀行の対応と起業における準備の丁寧さなどによって口座開設の可否は違います。

審査のハードルは高い？

先述した通り、警察が金融機関に対し法人口座開設の際の審査を厳しくするように求めたため、審査通過のハードルは高いと言えるでしょう。

さらに、かつてバーチャルオフィスの住所を悪用した事件が起きたことや、銀行は一度口座を開設してしまうと、法的手続きを行わない限り口座を閉めるということが出来ないことからも、バーチャルオフィス登記での口座開設は慎重に行われています。

代表者の信用情報に傷がないかなどを特に念入りに調べるなど、実際に存在するオフィスを登記するよりも通過は難しいと言えます。

転送不可郵便の受け取りが条件の場合も

「転送不可郵便」とは、指定の住所に届かない場合、差出人が郵便物の転送を望まないという意味です。

この場合、転送不要と記載された主に国の機関や自治体の郵便物は、差出人に差し戻されることになります。

バーチャルオフィスを使って起業すると、転送不可郵便が送られてきたときに受け取れるのかどうかが重要視される場合があります。

なぜなら、転送不可郵便と指定されることの多い銀行、証券会社などの金融機関の郵便物では、受け取れない場合差出人が届けたいものを法人に届けられなくなるからです。

しかし、転送不要とは自動転送をしないというだけであって、バーチャルオフィス運営側から受け取る意志を示せば受領できます。

バーチャルオフィスで書留を受け取るときの方法としては、不在通知の転送を受けて郵便局に行くなど適当な受け取り方を指定する方法です。

電話やインターネットを使って手続きをすればすぐに受領することが可能ですので、バーチャルオフィスを開設しようと考えている方は転送不可郵便を受け取れるようにする手続きを忘れないようにしましょう。

バーチャルオフィスでの銀行口座の審査通過のコツ

バーチャルオフィスでの銀行口座開設における審査通過は厳しいとお伝えしましたが、通過するにはそれなりのコツがあります。

バーチャルオフィス開設は、コスト削減や取引先からの信用を得ることができるなどメリットが大きいです。

この章を読んでコツを掴み審査を通過してしまいましょう。

メガバンクよりも地方銀行の方が通過しやすい

三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行の3大メガバンクでの法人口座開設については可能性はありますが、実績のない法人は審査のハードルがかなり高いでしょう。

しかし、バーチャルオフィスであるという理由だけで蹴られることはないと思われますので、メガバンクでの口座開設をあきらめる必要はありません。

一方で、地方銀行の方が審査に通過するのは有利であるという情報もあります。

メガバンクに加えて地方銀行の審査にも出しておきましょう。

余談ですが、信用金庫・信用組合はバーチャルオフィスについての知識・情報があまり浸透しておらず、バーチャルオフィスでは口座開設できないことが多いので、気をつけましょう。

登記する住所で過去に刑事事件がないか確認する

住所に傷のあるバーチャルオフィスを利用していることも口座開設の審査を通過できない理由の一つとして考えられます。

バーチャルオフィスとして指定した住所で過去に事件があった場合、審査が不利になることがあるので、刑事事件がないことを十分確認した上で住所を借りましょう。

住所に傷がある場合、法人が刑事事件等に絡んでくるのではないのかと銀行も慎重になっているのかもしれません。

そうそうたる実績が証明でき、銀行からの信頼を得られれば良いのですが、立ち上げたばかりの企業ではそういうわけにもいきません。

雑居ビルの住所はやめておく

雑居ビルで退去入居が頻繁に行われているような場合には、収支の採算がしっかりとあっており不動産管理ができているビルなのかどうかを確認することが重要です。

さらに、雑居ビルでは建物の名前が変更になったり、改築になったりすることが多々あります。

ビル名が変更になると、名刺やホームページ等の情報も変更する必要が出てきますし、登記の変更も行う必要が出てきてしまいます。

登記の変更だけでも3万円かかり、その他の情報変更も自己負担です。

もしもバーチャルオフィスの住所を選択する際に他の選択肢があるようであれば、雑居ビルは避けた方が良いと言えるでしょう。

バーチャルオフィスで登記して銀行口座を開設するメリット

ここでは、バーチャルオフィスの住所を登記して銀行口座を開設するメリットについてお伝えします。

審査は厳しいものがありますが、登録できてしまえば特に社会からの信用という面でメリットも大きいのです。

ホームページに記載できる

バーチャルオフィスで借りた住所は、自身の法人のホームページに記載することができます。

一般的にバーチャルオフィスのメリットとして挙げられるのは都心の一等地の住所にオフィスを構えることができることですが、これは社会的な信用を得ることを意味します。

設立したばかりの会社や売上規模が小さい会社で、実績が少ない場合でも、一等地の住所が名刺やホームページに記載ができるようになるため、新規顧客からの信頼が違うでしょう。

これは都市部の住所であればあるほど事業にポジティブな影響を与えてくれます。

請求書に記載できる

バーチャルオフィスを借りることで、請求書にそこがあたかも自分の事業所の住所であるかのように記載できます。

取引先からの信用を得るため、請求書には住所を記載するのが一般的です。

書かれた住所が一等地であった場合、顧客も安心して取引を行ってくれるでしょう。

請求書に住所が書かれていない、または聞いたこともないような土地の場合、請求書を受け取った相手は不安を抱くかもしれません。

取引先からの信用度が上がる

例えば、東京の会社であれば全国からの問い合わせや発注がくることも予想されますが、地方の自宅に住所を置いてしまうと、信用が薄れ発注も少なくなってしまうかもしれません。

やはり信用できるところに仕事を頼みたいので、東京の一等地にオフィスを構えた企業に任せようと思うのは当然でしょう。

全く関わったこともない取引先からの信用を得るためにも、バーチャルオフィスによって一等地の敷地を借りるのが良いと言えます。

なお、当サイトでは、数あるバーチャルオフィスサービスの中でも、GMOオフィスサポートをおすすめしています。

以下で詳しく紹介しているので、バーチャルオフィス選びで迷っている人は確認しておきましょう。

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バーチャルオフィスの登記で銀行口座は開設できるかについてまとめ

本記事では、バーチャルオフィスの登記で銀行口座は開設できるかどうかについて紹介しました。

複雑で理解し難いこともあるかもしれませんが、法人化した際にバーチャルオフィスを借りることはメリットが大きいものです。

バーチャルオフィスにおける口座開設は様々な情報が行き交っているので、信頼できる情報を見つけ、今後の法人運営に活かしていってください。